【SPA×MPA】完璧だと思ったMPAに、まさかの「基本タグ抜け」。無言のサチコと、世話焼きなBing先生
SPAだと検索エンジンが中身を読んでくれない問題を解決するため、前回の記事で「サイトをMPA(静的ページ)として出力する自作CMS」を導入しました。
ページを手作業で書くのではなく、CMSが元データをもとにHTMLを自動で組み立てて出力する仕組みです。これで検索エンジンも喜んでページを巡回してくれるはず──そう意気込んでいたのですが、まさかの落とし穴が待っていました。
今回は、完璧だと思っていたMPAに潜んでいた「初歩的すぎるミス」と、冷徹すぎるGoogle Search Console(サチコ)、そして意外な救世主となったBing Webmaster Toolsのお話です。
1. 仏造って魂入れず。中身がスカスカのMPA
私の作ったCMSは、元のSPAのデータを読み取り、そこから新しい静的ページ(MPA版)をロジックで組み立てて一括出力します。
しかしそれは裏を返せば、ベースとなる「テンプレート」に記述していない情報は、生成されたすべてのページからごっそり抜け落ちるということです。
意気揚々と出力されたページの <head> を見て固まりました。
タイトル(<title>)はある。見た目のためのCSSもある。でも……。
- 肝心の
meta description(説明文)がない。 - ページの主役を示す
canonical(正規URL)タグがない。 - OGP(SNSでシェアされたときの画像設定)もない。
見た目は立派なHTMLなのに、SEOの観点からは中身が空っぽ。まさに「仏造って魂入れず」状態です。
「CMSが自動で作ってくれるから安心」と油断し、“CMSのテンプレートに何を入れるべきか”という一番大事な初期設定を、私が丸ごと忘れていたのです。
2. 微笑みながら突き放す「サチコ先生の罠」
そしてここからが、この話の一番恐ろしいところです。
このスッカラカンのページをURL検査にかけても、エラーや警告は一切出ません。それどころか、緑色のチェックマークと共にこう表示されるのです。
「URL は Google に登録できます」
もちろん、そのままインデックス登録をリクエストすることも普通にできてしまいます。これが最大の罠でした。
サチコ先生は「ここが間違っているよ」なんて一言も教えてくれません。「登録リクエストは受け付けますよ(ただし評価するかどうかは別問題だし、メタタグが抜けてるからインデックスされてもSEO的な意味は皆無だけどね)」と、優しく微笑んでいるだけなのです。
当然、私は致命的なミスに1ミリも気づかないまま、「よしよし、ちゃんと緑色になったぞ」と安心しきっていました。この“根本的な欠陥を完全にスルーさせる”冷徹な放任主義こそが、サチコの一番怖いところです。
3. エアポケットからの脱出。救世主となった「Bing先生」
「リクエストは通るのに、なぜか一向にパフォーマンスが上がらない……」
サチコ先生が何も教えてくれないせいで、完全に思考のエアポケットに落ちていました。
そんなある日、ふと思ったのです。
「そういえば、検索エンジンってGoogle一つじゃないよな……?」
普段自分でもEdgeを使ったりしているのに、開発時になるとなぜかGoogleのことしか見えなくなる。そんな当たり前の盲点にハッと気づき、藁にもすがる思いでBing版のサチコこと「Bing Webmaster Tools」にサイトを登録してみました。
すると、登録して「サイトスキャン」という機能を開いた瞬間、画面が真っ赤なエラーで埋め尽くされたのです。
- 説明文(description)がありません
- ページの正規URL(canonical)がありません
- タイトルが複数ページで重複しています
「えっ……Bing先生、めちゃくちゃ親切じゃないか!」
サチコが笑顔でスルーしていた“基本タグの抜け”を、Bing先生は一つ残らず、具体的に手取り足取り指摘してくれたのです。ここでようやく「うわ、CMSのテンプレートの段階でタグが全部抜けてるじゃん!」と大ハタキを食らったように気づくことができました。
言われた通りに慌ててテンプレートを修正し、全ページを再ビルドしてアップロードし直しました。
まとめ:MPAは「作って終わり」じゃない。Bing先生を使え。
修正したページを公開し直して数日後、サチコでも無事に「意味のあるインデックス登録」の数字が動き始めました。
ようやく、サイトが検索エンジンに正しく評価され始めた瞬間です。
今回の教訓はとてもシンプルです。
- 1. 自作CMSで出力したページの「中身(headタグ)」を必ず目視確認すること。
- 2. サチコだけでなく、Bing先生のサイトスキャンにも見てもらうこと。
Google Search Consoleは、結果を見るためのツールとしては最強ですが、ページの“作り”の甘さを教えてくれるタイプではありません。エラーが出ないからといって完璧とは限らないのです。
その点、Bingのサイトスキャンは「ここが足りないよ」と具体的に赤ペンを入れてくれる、最高に世話焼きな先生です。
もし今、サチコから「登録できますよ」と微笑まれているのに一向に検索パフォーマンスが上がらず、思考のエアポケットにハマっている人がいたら、一度 Bing先生 にサイトを見てもらってください。
意外なほどあっさりと、致命的な原因を教えてくれるはずです。